畑を借りることができれば、畑作を開始できますが、何の準備もせずに、とりあえず始めると意外とうまくいかないと思います。
筆者の体験をもとに、これから家庭菜園を始める方向けに、段取りや道具や服装について記載します。
段取り
- 農業は、まず、ざっくりとでも計画を立てることが重要。
- 育てたい作物ごとに播種できる時期、土壌、畝やマルチ、トンネル掛けの有無が異なるので、道具の準備、作業仕方、順番も変わる。
育てる作物の選定
作物によって播種や収穫できるタイミング、季節が異なります。筆者は、じゃがいもについて夏に収穫するイメージがあったので、春ぐらいに植え付ければ良いだろうと勝手に思っていましたが、実際は3月ごろの植え付ける必要があったため、その年の栽培を断念した経験があります。
まずは、何を育てたいかを決めて、播種と収穫の時期をおさますが、それに合わせて土作り、畝づくり、トンネル掛けなどの作業段取りとスケジュールを決めて、種や不足している道具、肥料などを揃える必要があります。
おおよそのスケジュールをおさえる
以下、いくつかの作物の概要スケジュールです。
じゃがいもの植え付けが早いことがわかります。また、秋冬向けの収穫に向けては、7,8月の真夏の時期から作業が始めることもわかります。
道具
- 市民菜園や民間業者の畑を借りる場合は、鍬などの農具であれば畑に備え付けられているが、消耗品は自前での準備が必要。
- マルチ、防虫ネット、ハサミ、手袋などは非常によく使う。夏場は携帯できる蚊取り線香があったほうが良い。
- 道具ではないが、腐葉土や肥料など土づくりに使うもの、種や種芋、苗などは、調達が遅れるとその後の作業遅延につながるので注意。
よく使う道具
道具 | 説明 |
マルチ | 地温上昇や土壌水分の保持、雑草防除、病害虫防除、地温上昇の抑制などが期待できます。 フィルム色が複数ありますが、主に黒と透明で、地温の上昇効果は、黒よりも透明方が高いです。 筆者は水分コントロールと雑草防除の観点で年間を通して使えるので、黒マルチを使っています。 透明:土が温まりやすく、冬季の地温上昇に効果的。逆に夏場は地温が上がりすぎる。 黒:雑草の抑制効果と保温効果あり。長雨時の過剰な給水と乾燥時の保湿にも効果があると 考えます。 |
Uピン | マルチの裾の埋め方が十分でないと風で飛んでしまいます。そこで、筆者は畝の両端あたりに、 Uピンでマルチ固定しています。 |
防虫ネット | 害虫よけに、トンネルを作って防虫ネットを掛けます。 網目の細かさ(目合い)によって、防げる害虫が変わってきます。 芋虫や甲虫類であれば、1mmぐらいで防げますが、アブラムシを防ごうとすると、0.6mm以下に なるようです。 |
支柱 | トンネル掛けする際の支柱です。5mm程度の細く弾力性のあるもので、アーチ型に曲げて土に 挿しています。筆者は100円ショップで調達しました。 |
トンネルパッカー | 防虫ネットの裾を支柱などに挟み込むものです。裾の部分をきちんと塞がないと害虫が 侵入するのですが、これを使い始めてから侵入が減ったように思います。 |
手袋 | 素手でも作業は可能ですが、畑の土は激しく汚れます。指紋や爪の間に入るので洗っても 落ちにくいため、土に手を入れる場合は、手袋をした方が無難です。 軍手は作業しにくいので、薄手での、手のひらがゴムで覆われたタイプの方が良いと 思います。 |
ハサミ | 上記の道具類の袋を切ったり、マルチに穴を開ける際などで、頻繁に使います。 また、収穫時にも使います。 普通のハサミでも問題ないですが、収穫時は茎が固くて切りにくいこともあるので、 剪定ハサミのようなものもあると便利です。 |
服装
- 長袖、長ズボン、長靴は必需品。畑の土は激しく汚れるので汚れても構わないものが良い。
- 夏場は、帽子や濡れた手ぬぐい(タオル)、水筒などの暑さ対策が必要。
- 蚊よけとして蚊取り線香もおすすめ。
種類 | 説明 |
長袖シャツ 長ズボン | 畑の土は激しく汚れるのと、防虫、怪我防止の点で肌を露出しない服装が望ましいです。花が咲いて いるとハチの近くで作業することになります。汚れや虫を気にしながら作業をするよりも楽です。 |
長靴 | 畑は、耕しているため、土に足が埋まりやすいです。ちょっと作業でも汚れが付きます。 長靴なら水道で流せば、すぐにきれいになるので取り扱いが楽です。 普通の長靴でも良いですが、土を耕すときは、足が埋まって上から土が入りやすくなるので 長めのものや、口を閉じられるタイプの方が良いかもしれません。 |
ぼうし 濡れタオル | 夏場では、朝晩の比較的、気温の低いときに作業をしますが、それでも暑さ対策は必須です。格好悪い かもしれませんが、濡れタオルを首にまいておくと、かなり暑さが軽減します。 |
蚊取り線香 | 夏場は、蚊取り線香など、蚊の対策をしないと相当刺されます。筆者は、100円ショップなどで売って いる小さいタイプのものを腰にぶら下げています。 |
スコップ | 播種や植え付けの際など、手元の細かい土を掘る作業では、スコップが必要になります。 |
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