農薬を使わないトマトの害虫対策

トマト栽培
  • トマトの害虫としては、タバコガやカナブン(コガネムシ)による被害が大きい。
  • 農薬による駆除以外の害虫対策として今年実施したことでは、タバコガに対しては唐辛子焼酎が効果がありそうだった。
  • また、コガネムシに対しては、不織り布による物理的なガードを実施した。

害虫被害

トマトの害虫被害としては、タバコガとカナブンが代表的と思います。いずも、実を食害するものなので、実ができるまでは発生しません。
タバコガによる食害は、青い実の状態から発生します。

このように、1つの実を完食する訳ではなく、近くの実を手当り次第、つまみ食いのように食害しますので、早めに見つけて駆除しないと、多数の実に被害が出ます。

農薬を使わない場合は、目視で確認して捕殺になります。しかし、実の中に潜んでいる場合や、ヘタの部分に擬態することがあり、かなり時間をかけてみていかないと見落としがちです。
左の画像では、ヘタの根本に擬態した幼虫が紛れています。黒い点々が糞なので、このような黒いものがある場合は、幼虫がいる可能性が高いです。

色も場所に合わせて変わるようで、緑色のものもあれば、このように茶色のものもあります。また、小さいものは糸くずやゴミのように見えるので、動いていないと気づかないことも多いと思います。

唐辛子焼酎

農薬などの薬品を使わず、忌避効果を期待できるものとして、唐辛子焼酎があります。殺虫効果はありませんが、タバコガを寄せ付けない効果を期待できます。
他の方のレシピを参考に以下の要領で作成しています。

唐辛子焼酎の作り方

唐辛子を5mm程度に細かく輪切りにしてペットボトルに入れます。ペットボトルの口が小さいので、紙を丸めてジョウロ上にして、唐辛子を入れていきます。皮だけでなく、種を含むすべてを入れます。このあと、焼酎を入れて1ヶ月ほど寝かしておけば出来上がりです。
その後、唐辛子はとりのぞいで保存するようです。ろ過して、別の容器に移し替えるようです。私は、そのまま1年以上ほっといたのですが、熟成?したようで、最後にはほとんど効かなくなりました。

・焼酎(35度以上):200ml
・唐辛子:10グラム

左記の写真は、漬け込み始めてから48日ほど経っています。そろそろ、中身を取り出したほうが良さそうです。

唐辛子焼酎の散布と結果

使うときは、15倍に希釈して、スプレーボトルに入れて散布します。忌避効果ですので、害虫に直接かけも、殺虫することはできませんが、特に蝶、ガの幼虫や成虫に関しては嫌がるように見えます。
しばらく、散布を続けることで、今年は昨年に比べて、タバコガの被害が少なくなったように思います。
なお、トマトの実そのものに散布すると、実割れの危険があるため、本来は避けたほうが良いのかもしれませんが、私は、木の幹や葉だけでなく、トマトの実(赤く熟したものを含む)に対しても構わず散布しました。日中の暑いときはやめたほうが良いと思いますが、散布のせいで実割れが生じることは、ないように見えました。

当初は、穴しか見えなかったのですが、試しに穴の中に唐辛子焼酎を吹きかけてみたところ、穴から幼虫が飛び出てきました。
このあとしばらくもがいていて、完全にトマトの外に出てきました。
同様に、他のトマトの実に対して散布すると、擬態していた幼虫が動き始め、その存在に気づいたこともありました。
株全体に散布することで、ガの成虫も避けるようになったことを確認しました。

不織り布による実の保護と結果

もう一つの害虫対策として、実の房全体を不織り布で包み込んでみました。不織り布の口元は、梱包などに使うビニールタイで害虫が入らないように閉じました。

不織り布は、100均で売っている、三角コーナー用の大きめの不織布です。
中玉トマトですが、意外と房全体は大きく、この不織布でぎりぎり包み込めるかどうかの大きさです。

当初は、不織り布の効果があったように見えたのですが、タバコガが繁殖する時期になると、このように侵入されるケースが出始めました。また、不織り布に穴が空いているケースもありました。
タバコガの繁殖最盛期になると、不織り布をかけもかけなくても、ほぼ被害は変わらず、不織り布の効果はないと判断します。

なお、不織り布による効果を期待していたコガネムシですが、35度の猛暑に入った8月中旬頃まではほとんど被害がありませんでした。
8月に入ると、猛暑でトマトの出来が悪くなり、熟すのを待つとほぼ実割れやヘタのあたりから中身が出てきてしまうことがあり、その後コガネムシの被害が増えてくるように思います。おそらく、実割れによってトマトの中身が露出することでコガネムシが集まりやすくなると思われます。
実割れやコガネムシ対策としては、熟す前の早めの時期に収穫することが効果的と思われます。

8月初旬の状態です。このように実割れ(写真左側)や写真中央のようにマリがしぼんだようなものが目立ち始めます。しぼんでいるようにみえるのには、暑さで膨張し、中身が染み出した結果です。
このような状態のトマトが増えてくると、コガネムシを寄せ付けやすいと想像します。

7月下旬から8月に入ると35度超えの猛暑日が続きます。完熟するまで待つと、ほぼ実割れします。また、この時期になると株が疲れるのか、実はできるのですが、熟すまでに時間がかかるようになります。そこで、熟す一歩手前で早めに収穫します。
このあとは、しばらく追熟を待ちます。通常、冷蔵庫には入れないほうが追熟しますが、保存のため冷蔵庫にしばらく入れておいても問題なく追熟しました。

8/3の状態です。2日前までは、まだ、勢いがありましたが、この頃になると、枯れ始めています。熟し方も悪くなってきました。
まだ、実はついているのですが、そろそろトマトの収穫も終わりが近づいていると感じました。

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